コロナ帯電式塗装法(静電塗装)

高い耐久力と防錆性を誇る塗装技術

静電粉体塗装の中でもメジャーな方法の一つが「コロナ帯電式塗装法」です。「コロナ帯電式塗装法」では被塗物に静電気を利用して塗装していきます。塗装ガンの先端にあるコロナ電極に高電圧を印加し、電界イオンを発生させ、そのイオンが粉体塗料の粒子を帯電させて、粉体を付着させます。

塗装ガンの構造が簡単かつ塗着効率が高いため、安定した膜厚を得ることができる反面、ピンホール等の塗膜欠陥ができやすいことが特徴です。

厚膜で塗りたいが溶剤だとタレてしまう、何回も塗装する必要がありコストがかかる、大きな面積を厚く塗りたいなどのお悩み・ご要望にも柔軟に対応いたしますので、お気軽にお問合わせください。

「コロナ帯電式塗装法(静電塗装)」の長所

粉体塗料の材質を選ばない

コロナ帯電式塗装法では、粉体塗料の材質を選びません。そのため、ほとんどのタイプの塗料を使用できます。

塗膜の耐久力が高い

溶剤塗装等に比べ塗膜が厚く柔軟性があり、塗装された面が空気に触れにくいため、高い耐久力と防錆性をもっています。

「コロナ帯電式塗装法(静電塗装)」の短所

塗膜欠陥が発生することがある

逆電離現象(粉体層が厚くなりすぎて被塗物と塗着粒子が反発し凹みが出る現象)が起き、ピンホールや肌荒れといった塗膜欠陥が発生することがあります。

凹部の内側には粒子が入りにくい

手前側のエッジ部分に電界が集中するので、凹部の内側には塗料の粒子が入りにくく、その部分を塗装しようとし続けると膜厚むらなどの塗装外観不良につながります。

薄い塗膜には対応不可

塗膜の耐久力が高い反面、薄くすることができないため、薄い塗膜が必要な場合は溶剤塗装など別の方法で塗装する必要があります。最近は粒径の小さな塗料、塗着後の流れ(フロー)が良い塗料など薄膜対応の塗料もありますが、通常粉体塗料で120μ程度、薄膜対応塗料でも60-80μ程度が最低膜厚となっています。

「コロナ帯電式塗装法(静電塗装)」に向いている素材

  • アルミ など

「コロナ帯電式塗装法(静電塗装)」で塗装した製品

  • 建築資材
  • 家電部品
  • 医療機器

対応可能範囲

ロット
100~数万個程度
サイズ
500mm×500mm×100mm程度
納期
翌日~2週間

粉体塗装

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